奥田宏司・佐藤誠・原毅彦・文京洙編『エティック国際関係学』東信堂、2011年.
第8章「移民、エスニシティ、多文化社会」というタイトルで、現代の国際移民の基本的動向と、それと関連して、多文化社会をめぐる議論の状況を紹介したものです。いわゆる教科書を書くのははじめてだったので、国際移民だけでなく、エスニシティ、多文化主義、「多文化共生」、トランスナショナリズムと、やや詰め込み過ぎで、1回生にはちょっと難しかったかもしれません。
今年はこの「基礎演習」を担当していないので、1回生の反応を見ることもできないなあと思っていたら、先日のオフィスアワーに立て続けに質問にやってきました。私の書いた章の内容を発表するのだけれど、発表グループで話し合っても、どうしてもわからないので・・・ということでした。1組につき30分〜40分くらいかけて、できるだけ丁寧に説明したら、ある程度理解してもらえたようで安心しました。教科書というのは、「わかりやすさ」というのはもちろん大事だけど、「わからない」ことについて、参考文献を図書館で借りて読んだり、グループで話し合ったり、教員に質問したりして理解しようと努力することも、1回生の導入科目としては大事な教育的プロセスなわけで、そういう機会になったということは、教科書としての役割を果たしていたのかなあと、かなり自分勝手な解釈をすることにしました。とはいえ、たぶん、多くの学生は「わかんねー」といって放り出してしまうのかもしれませんが・・・。
